印象に残る書店員のバイト

アルバイトといえば引越し、テレアポ、飲食店等を経験してきたが、中でも
印象に残っているのは書店員のバイトだ。

例に漏れず時給としては安かったが、お約束通り本が好きで好きで
労働時間を過ぎてもその空間内で本を読みふけっていた。
新刊なども多少ジャンル担当の違いはあれどひととおり目にすることになるわけで、
おそらく書店にいなければ知らないままだった本など数えきれない宝物だ。

個人的におすすめの本にPOPをつけるのもとてもたのしかった。コミック担当になってからは
新刊の品出し〜朝の発注を終えるとPOP書きの時間で、毎日少しずついろんなPOPをつけていた。
それを目にして手にとってくれるお客さんなどいるととてもうれしかった。

お客さんといえば、それほど頻繁ではなかったけれどコミュニケーションも心あたたまることがいくつかあった。
お孫さんへのプレゼントとして本を探していたり、自分の昔を思い出すような小学生男子が少年誌のコミックスやカードゲームに夢中になっていたり。マンションの下に位置していただけに家族連れが多く、本が好きとなると物静かで上品なひとがほとんどだったように思う。(たまにマナーの悪い学生などもいたが)


出勤が苦にならなかった珍しい仕事で、やがて契約社員にも誘ってもらったが、本を書く側になりたいという夢があって
迷った末に一度お断りさせてもらった。そうなってたらバイトから一転、売上に追われて苦しい思いをしていたかもしれないが、今もそれも悪くなかったかもしれないと思ってしまう。

良いバイトだった。